帯状疱疹ワクチンのご予約について
- お電話でご予約ください。
- 発注が必要な注射薬ですので、診察券作成後にご予約いたします。
- 診察券をお持ちの方はお電話でもご予約できます。
- 初診の方はご来院いただき、窓口でご予約ください。
- お問い合わせ日の約1週間後よりご予約可能です。
帯状疱疹とは
- 水痘(みずぼうそう)と同じウイルスが原因で起こる皮膚疾患です。
- 水痘が治癒した後もウイルスは神経に潜伏しています。
- 免疫低下や加齢に伴い、ウイルスが再び活性化することによって発症するため、50歳以上で高齢になるほど発症率が高くなるとされ、50歳以上の方にまず勧められるワクチンです。
- 50歳未満の方でも既往症・治療中の持病により「帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の方」にも、2023年6月より適応が拡大されました。
- 皮膚に分布している神経に沿って水疱が帯状に出現するため、帯状疱疹と呼ばれます。
- 水疱は痛みを伴い、通常2~4週間で水疱が破れて痂皮化し、皮膚症状が正常に戻ります。
- 抗ウイルス薬を早期に投与することが重要ですが、皮膚がきれいに戻ってからも、
- 10~50%の患者さんでは3か月以上続く長期の神経痛(帯状疱疹後神経痛)が生じます。
- ご高齢の方ほど、神経痛が残ることが多くなります。
このような帯状疱疹の発症リスクを下げるワクチンとして帯状疱疹ワクチンがあり、特に不活化ワクチン(シングリックス)はより高い予防効果が期待されます。
一方、他のワクチンと同様に一定の割合で副反応・副作用はありますので、接種は任意となります。
帯状疱疹ワクチンは2種類あります。
下記に詳しく記載していますがまとめると
帯状疱疹ワクチンの比較
不活化ワクチン
(シングリックス)は
- 2回接種が必要で費用も高いが、
- 高い予防効果、長い効果持続が期待
生ワクチン
(乾燥弱毒生水痘ワクチン)は
- 1回の接種で良く、費用は安いが、
- 予防効果がやや弱く、期待される効果持続期間が短い
- 持病によっては接種できない
- 接種間隔の制約が大きい
- 副反応の頻度も高い
費用が高いのがネックですが、現在報告されている有効性・副作用の発現頻度の観点から、
当院では不活化ワクチン「シングリックス」の接種を行っています。
なお厚生労働省において、定期接種化(現行の高齢者肺炎球菌ワクチンのような行政からの接種費用の一部助成)も検討されていますが、実現の見通しはまだ立っていません。
不活化ワクチン
「シングリックス筋注用」
- 2020年認可の不活化ワクチン
- 予防効果は91~97%程度
- 効果持続は8~9年以上とされる
- 費用: 22,000円(税込)x2回接種
- 2回目は2か月後(遅くとも6ヵ月以内)
- 生ワクチンに比べ副反応の頻度は低い
- 不活化ワクチンのため接種の制約は少ない
- 他の不活化ワクチン(インフルエンザワクチン、高齢者肺炎球菌ワクチン)と接種間隔を空ける必要はない。
*ただし、当院としましては、万一なんらかの副作用が生じた場合にいずれのワクチンが原因か判断できるよう、1週間程度は接種間隔をあけられることをお勧めします。 - 新型コロナウイルスワクチンとは、2週間あけて接種。
生ワクチン
「乾燥弱毒生水痘ワクチン」
- 2016年認可の生ワクチン
- 予防効果は51%程度
- 効果持続は5年程度
- 皮下注射
費用*現在、当院では接種を行っておりません。- 生ワクチンで、接種の制約が多い(下記)
- 副腎皮質ステロイド剤や免疫抑制剤を服用している方は使用不可(禁忌)。
- ガンマグロブリン製剤の投与から3か月は接種延期。
- 輸血を受けた場合は3か月は接種延期
- 他の生ワクチンから、27日以上間隔を置いて接種