健康診断や人間ドックで指摘されている異常、ご自身で把握できていますか?
健康診断・特定健診の検査項目
血圧異常 | 高血圧 |
聴診異常 | 心雑音・肺雑音 |
貧血 | 赤血球数 血色素量(ヘモグロビン:Hb) |
肝機能異常 | AST・ALT(GOT・GPT) γGTP |
腎機能異常 | クレアチニン(Cr) 推算糸球体濾過量(eGFR) |
検尿異常 | 尿蛋白・尿潜血 |
高尿酸血症 | 尿酸値(UA) |
高脂血症 (脂質異常症) | 中性脂肪(TG) LDLコレステロール HDLコレステロール |
耐糖能異常・糖尿病 | 血糖値・HbA1c・尿糖 |
- 血圧が最近高めになってきた
→薬を飲むと止められないと聞くので... - 心電図で異常を言われた
→コメントの意味が良く分からない - レントゲンの欄に毎年コメントがある
→経過観察と書いてるから大丈夫? - コレステロールが年々高くなっている
→「要治療」とは書いてないので... - 尿蛋白、尿潜血が陽性のことがある
→若い頃からだから大丈夫かな - 腎臓の数値が高い
→どれくらい心配なのか分からない - 肝機能の数値が高い。
→お酒は飲まないけど... - 血糖、HbA1cが高め。
→糖尿病の気があると言われたことが
毎年、健康診断や人間ドックを受診しており、毎回おなじ異常が記載されいてるが「経過観察」となっているので受診はしたことがない
という方も比較的多いのではないかと思います。
健診の判定基準はもちろん統計的な根拠に基づいたものですが、各項目についてそれぞれ基準に沿って判定する必要があり、症状や既往症、他の異常との関連の中で判定するものではありません。
無症状であれば経過観察でよいような所見でも、ある症状があるなら精密検査をすべきであったり、ある病気で治療中の方なら治療をすべき異常であったり、ということは多々あります。
健診・人間ドックの結果説明時に経過観察の意味合いについて説明を受けておられるのであれば良いのですが、せっかく毎年きちんと受診しているのに、指摘されている異常について良く分からないという方、一度受診をして説明を受けてみられてはいかがでしょうか。
受診によって何かご病気が見つかったり治療が始まる場合もありますが、健診異常について説明を受けてご自身のお身体の状態についてよく理解いただくことで、「毎年の健診できちんと経過を診ていけば心配なさそうだ」と医学的な根拠を持ってご安心いただけるケースも多々あります。
健診で指摘される異常は特に自覚症状がないものが多いですが、自覚症状がないうちに重大な病気を防ぐというのが健康診断の目的です。
お仕事を休んで平日の日中に病院を受診するのは大変ですが、当院は夕方や土曜日も診療しています。
自覚症状がないからとそのままにせず、今年こそ健診結果をもって受診してみませんか?