風疹抗体検査・風疹ワクチン | うえはら内科クリニック | 大阪市旭区・関目高殿駅前

ワクチン在庫のご理解のお願い

各種ワクチンは余剰在庫があれば当日に接種できる場合もありますが、基本的に予防接種のご予約・申込後に医薬品卸・メーカーへ発注することとし、1週間後以降の接種予約をお取りしています。

通常は数日以内に入荷し予約時に問題なく接種できますが、昨今は医薬品流通が不安定な状況が続いており、メーカーの自主回収・出荷停止・出荷調整などより、長年問題なく流通している医薬品・ワクチンなどの流通が急に止まるような事態が散発しております

予防接種のご予約時点では院内在庫が確保できておりませんので、万一発注後に納品不可となった場合、接種のご予約の延期・キャンセルをご相談させていただく場合があります

ワクチンには使用期限もあり、接種予定が無いワクチンの在庫を多量に置くことは難しく、上記のような運用を行っております。ご理解のほどよろしくお願い致します。

渡航前の接種、入職前の接種などお急ぎの理由がある場合は、常時在庫を置いておられる医療機関を探していただくこともご検討いただけますと幸いです

うえはら内科クリニック 院長

風疹とは・先天性風疹症候群とは

風疹(風しん)とは

  • 風疹ウイルスによる感染症で
  • 発熱・発疹・リンパ節腫脹が特徴だが
  • 15~30%は不顕性感染で症状が無い
    (気づかずに周囲に感染させ得る)
  • 咳・鼻水のウイルスで飛沫感染する
  • 抗ウイルス薬は無く、対症療法を行う
  • 成人は症状が長引き重症化する場合あり
  • 稀に重篤な合併症が生じ得る
    (脳炎・血小板減少性紫斑病など)
  • 妊婦の感染で先天性風疹症候群のリスク

先天性風疹症候群とは

  • 風疹に対する免疫のない母親が妊娠初期に風疹ウイルスに感染した場合、胎盤を介して胎児に感染することで出生児に先天性の障がいが生じることがある
  • 難聴、白内障、先天性心疾患(三徴)の他にも様々な病態があり、先天性風疹症候群と呼ぶ。
  • そのため、妊娠を希望する女性ご自身のみではなく、配偶者・同居人・ご家族の方も事前に風疹に対する抗体検査を受け、十分な免疫が無い方は風疹ワクチンを接種することで、妊婦本人・周囲の方が風疹に罹らないように予防することが重要です。

    妊娠を希望する女性や妊婦のご本人・配偶者・同居人・同居者は、抗体検査・ワクチン接種を公費で受けられる制度があります(先天性風しん症候群対策事業)

風疹に対する免疫

風疹の免疫がある方

  • 幼少時期に予防接種を受けている
    *現在は1〜2歳と5〜7歳で2回接種
  • 風疹に罹ったことがある

上記の方は基本的に免疫があると考えられていますが、実際には十分な免疫が残っていない場合があります。

風疹の免疫が十分ない方

  • 幼少時期に予防接種を受ける機会が無かった世代の方や、諸事情で受けることができなかった方
  • 予防接種は受けているが徐々に抗体価が低下し、十分な免疫が維持できていない方
  • 「発熱と発疹などから風疹」と思っていても、実際には風疹以外の感染症であった場合(抗体検査を含めた確定診断を受けていないと確実ではない)

これらの場合があるため、確実に免疫があるかどうかは抗体検査を行わないと分かりません

*不顕性感染(風疹ウイルスに感染したが明らかな自覚症状がない場合)もあるため、「風疹に罹った覚えもワクチン接種歴もないが免疫がある」という方もおられます

風疹抗体検査

風疹抗体検査と公的制度

公的制度利用の有無により3パターン

  • 自費検査
  • 先天性風疹症候群対策事業での検査
  • 風疹第5期定期接種クーポン事業での検査

予約方法

予約無しでも検査は可能ですが、ご予約いただく方が当日スムーズですのでご予約をお願いします。Web予約もご利用になれます。

お気軽にお問い合わせください。06−6955−6666月火水金 9:00-12:30 / 15:30-19:00, 土 9:00-13:00(休診:木・日祝/土曜午後)

Web予約・Web問診

Web予約時のお願い

「来院目的」に下記詳細を入力していただけますと事前に必要書類が準備できますので、当日の受診がスムーズになります。ご協力のほどよろしくお願いします。

記入例

  • 風疹抗体検査(自費)
  • 風疹抗体検査(妊娠を希望する女性本人)
  • 風疹抗体検査(妊娠を希望する女性の配偶者)
  • 風疹抗体検査(妊婦の同居人)
  • 風疹抗体検査(クーポン券)

自費検査

風疹抗体検査を希望される方は誰でも受診可能

  • 検査内容:風疹IgG抗体(EIA法)
    *スピッツ1本の一般的な採血検査です
  • 必要書類:健康保険証
    *カルテ作成のため
  • 検査費用:4,400円(税込)
  • 結果説明:1週間後以降

先天性風しん症候群対策事業

妊婦が風しんに罹患することで胎児に発生し得る先天性風しん症候群を予防するため、

  • 妊娠を希望する女性ご本人
  • 妊娠を希望する女性の配偶者・同居者(人)
  • 妊娠されている女性の配偶者・同居者(人)


の風疹抗体検査を自治体の費用負担で実施している事業です。

*令和6年度より戸籍上の配偶者の他、未入籍のパートナー・同居者・同居人(ご家族)も対象になりました。
妊娠されている女性は、風疹ワクチン適応外のため同事業での風疹抗検査は対象外です

  • 検査内容:風疹IgG抗体(CLEIA法)
    *スピッツ1本の一般的な採血検査です
  • 必要書類:健康保険証・身分証明書
    *大阪市に住民票があることを確認する必要があります。
    *配偶者・同居人の場合は、書類に妊娠を希望する女性・妊婦の氏名を記入いただきます
  • 検査費用:無料(*制度に該当する方)
  • 結果説明:1週間後以降

参考:大阪府ホームページ
参考:大阪市ホームページ

風しん第5期定期接種

昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性は風疹ワクチンの定期接種が無かった世代で風疹に対する免疫が無い方が多いため、該当する方は抗体検査、および抗体が低かった場合の予防接種が無料で受けられます。

対象者には自治体から風疹抗体検査のクーポン券が送付されています。紛失・大阪市への転入などで有効なクーポン券が無い方は、大阪市保健所感染症対策課へお問い合わせいただくと、クーポン券の再発行が受けられます(大阪市ホームページ参照)。

  • 検査内容:風疹IgG抗体(CLEIA法)
    *スピッツ1本の一般的な採血検査です
  • 必要書類:健康保険証・身分証明書・クーポン券
    *検査時点で住民票のある住所とクーポン券記載住所が一致する必要があります。
  • 検査費用:無料(*有効なクーポン券がある方)
  • 結果説明:1週間後以降

参考:大阪市ホームページ
参考:厚労省ホームページ

風疹ワクチン・麻疹風疹ワクチン

*2024年始めにMRワクチンのメーカー自主回収が発生後、2024年春より全国的にMRワクチンの流通が停滞しており、幼少時期の定期接種へのワクチン流通を優先せざるを得ない状況が続いているため、成人にMRワクチンを提供することが難しくなっています。

風疹ワクチンの種類

1)麻疹風疹ワクチン(MRワクチン)
麻疹(Measles)・風疹(Rubella)両方の免疫をつけるためのワクチンで、MRワクチンと呼びます。

2)風しん単独ワクチン
風疹のみの免疫をつけるためのワクチンです。

以下の理由から、麻疹・風疹のいずれかの免疫が不足する場合は一般的に、風しん単独ワクチンではなく麻疹風疹ワクチン(MRワクチン)を接種します

  • 風疹単独ワクチンよりも、MRワクチンの方が通常は流通量が多い
  • 麻疹(風疹)の免疫が低下している場合、もう一方の免疫も低下されている方も多い
  • 現時点では免疫が保たれていても将来的に低下する可能性もあるので、風疹ワクチンの接種機会があるのであれば、麻疹に対する免疫も併せて刺激することができる麻疹風疹ワクチンを選択するメリットがあると考えられる
  • 麻疹(風疹)の免疫はあるが風疹(麻疹)の免疫が足りない方が、麻疹風疹ワクチンを接種することに問題は無く、風疹単独ワクチンに比べて副反応・有害事象は増えることもないとされている。

自費接種

対象者:風疹ワクチンの接種を希望される方
 *当院では事前の抗体検査が望ましいと考えています(下記)。

接種費用(税込)

  • 風疹単独ワクチン:6,700円(税込)
  • 麻疹風疹ワクチン:10,000円(税込)

母子手帳から風疹ワクチンの接種歴が無いことが確実な場合には希望のみでの接種も可能ですが、不顕性感染により気づかない間に免疫がついておりワクチン接種は不要な方もおられること、頻度が高くないとはいえワクチンには副反応・副作用もあることから、抗体検査(自費)を行って抗体価が不足していることを確認したうえで、風疹ワクチン(麻疹風疹ワクチン)を接種することをお勧めしています。

先天性風しん症候群対策事業

対象者:先天性風しん症候群対策事業の抗体検査で抗体価が基準以下であった方。

注意
妊娠中の女性は接種できません
接種後、女性は2ヶ月間避妊する必要があります。

必要書類

  • 抗体検査結果が記入された個人票
    *下部の「対象」に○印がついているもの
  • 健康保険証・身分証明書
    *大阪市に住民票があることを確認する必要があります。

*他院で同年度内に抗体検査を受診された方でも、ワクチン接種対象であると記載されている有効な検査結果(行政指定の個人票)をお持ちの場合は接種可能です。

接種費用

*窓口で一旦お支払いいただきます

  • 麻疹風疹ワクチン:10,000円(税込)
  • 風疹単独ワクチン:6,700円(税込)

準備が可能な場合は基本的に麻疹風疹ワクチン(MRワクチン)を接種します。

助成限度額

*ご自身で大阪市に償還払いを申請
*申請内容に問題が無ければ窓口負担金は全額償還されます
(一定所得の方は自己負担金2,000円が差し引かれます)

  • 麻疹風疹ワクチン:10,285円(税込)
  • 風疹単独ワクチン:6,743円(税込)

*助成額・制度は変更される場合がありますので、大阪市ホームページ等で同年度の最新情報を確認のうえ受診してください。

風しん第5期定期接種

対象者:風しん第5期定期接種クーポン事業の抗体検査で抗体価が基準以下であった方

必要書類

  • 行政指定の風しん抗体検査受診票
    *「風しんの第5期の定期接種:対象」と判定されており
    *有効なクーポン券(抗体検査券)が貼付されているもの
  • 接種時点で有効なクーポン券(予防接種券)
  • 健康保険証・身分証明書
    *検査時点で住民票のある住所とクーポン券記載住所が一致する必要があります。

他院で検査を受けた方も必要書類があれば接種可能ですが、同年度に検査を受けている場合に限ります。

接種費用

  • 麻疹風疹ワクチン:無料

第5期定期接種(クーポン券)では風疹単独ワクチンは対象外で、MRワクチンのみ対象です
*医療機関が直接行政に請求しますので、窓口でのお支払いはありません。